こんにちは、なりなりです(^ ^)
【親の介護】入院した親のdocomoケータイやライフラインの契約解除方法 - なりなり日記
うちの両親の介護問題をいつくか書いてきましたが、いよいよ一番の難関、住む場所をどうするかという問題です。
その前に両親の現状を少しご説明しますと
両親の病状
2人とも体はピンピンしていて、何時間も歩き回れてしまい、自分の問題点を一切自覚出来ていないのか認めたくないのか分かりません。
それでも、健康診断を兼ねてとか言って、何とか2人とも認知症関係の病院に通わせていたことは後々大きかったです。
父親
- お金の管理が出来ず年金が2カ月もたない
- 全く収入にならないのに仕事をしているつもりで年金を全て注ぎ込んでしまう
- より認知症が進んでいる母親のフォローが全く出来ない
- 泥棒に家が狙われているなどの妄想が激しい
といったところです。
仕事をするという明確な意思があって、止めたところで出かけてしまい、無駄金を使って年金を使い果たしてしまうのが一番の問題です。
認知症もあるけど、ギャンブル依存症と同じ様な精神疾患ではないかと。
母親の病状
- 1分前の記憶が保てず紛失物も多い
- お金の管理が出来ず年金が2カ月もたない
- 火の始末が怪しい
- 泥棒に家が狙われているなどの妄想が激しい
特に母親の方が認知症という意味で進行している様に見えますが、既に家の権利を失っていて近々に家を出なくてはいけないということは、たまに認識するので、現実逃避的なところもある気がします。
自分が財布やキャッシュカードなどを紛失したことを認めることが出来ずに、全ては泥棒のせいだということになっていますが、金目の物が有るように全く見えない家に、泥棒なんて入る訳がありません。
そもそも、キャッシュカードの他に盗難にあったと言っていたPCなど、全てのものは、後に家中から見つかりました。
短時間の面談だとまともに見えてしまい、本人は何一つ困っていないと答えます。
ただ、いくら体が元気とはいえ、79歳(父親は80歳)の年寄りが何一つ困っていないと答えると、余計に問題有りと判定される様です。
逆に認知症が進んでいない場合は、「最近物忘れが激しくて」とか「火の始末を忘れたことがあって心配」といった不安を訴えるものです。
実家の状況
父親の問題点に加えて、母親も全く貯蓄をして来なかったことが重なって、せっかく手に入れたマイホームは人手に渡り、尚且つ資産ゼロ…
2人合わせて月20万円程度の年金が唯一使えるお金となりましたが、生活保護は貰えないのに、介護施設に入るには少し厳しい。中途半端で一番困るんです。
月20万円の収入で持ち家暮らしなら、いくらでも貯金出来たはずたし、家を失わなければ数千万の売却益が出たのですが…
一度は家を持って20万円の年金を貰っている人で一文無しなんて、普通いないんですよ。
そして、年明けには強制執行が迫っていました。
賃貸アパートを探す
当初は実家近くの安いアパートを借りることも考えて、不動産屋にあたりましたが、僕が連帯保証人になった場合でも、借りられる可能性があったのは一部屋だけでした。
固定資産税の高い都心ならまだしも、実家周辺は余裕のある大家が多く、リスクのある高齢者には貸さないのだそうです。
子供がすぐ近所に住んでいれば、貸してくれる大家も少しは増えるそうですが。
そもそも、お世話になっている地域包括支援センターの担当さんからは、今何とか生活出来ているのは長年住み慣れた自宅だからで、市内とはいえ新しい家に引っ越したら生活は成り立たない可能性が高いと言われ、それはそうかもしれないと思ってやめました。
そもそも、火の不始末その他で損害を与えた場合を考えると、連帯保証人になんてなりたくないですし。
やはり、介護施設に入れるしかない。
介護認定を貰う
介護施設に入るにために介護認定を貰っている必要は必ずしもありませんが、無いと入居出来ない施設も多いです。
そのため、認知症を疑った時点で介護認定を申請した方が良いようです。
介護認定を受けるには、まず市役所申請、その後役所の担当者による面談、面談結果に基づく判定会が行われるのですが、認定がおりるまで3週間ほどかかります。
支援センターから介護申請を出して貰えたため、僕らは電話で面談日を決めて自宅に出向くだけで済みました。
うちの場合、寝たきりとかでは全くありませんが、足腰が元気な認知症であったため、面談直後に「必ず要介護認定はおりる」と太鼓判を押され、予定通り要介護1の介護保険証が発行されました。
2人とも体はピンピンしていて、何時間も歩き回れるのですが、これが認知症と組み合わされるのが最悪なのだそうです。
徘徊して事故にあったり、火の不始末で家事を起こしたりと、周囲に悪影響を及ぼす可能性が高いからです。
介護施設を探す
支援センターの担当者さんの協力と
https://www.minnanokaigo.comhttps://www.minnanokaigo.com
みんなの介護を使った自力調査を合わせて、いくつかの施設を見学して、場所的に母親が仲良くしている僕の従兄弟の家から近い施設と話を進めることにしました。
施設によってはかなり老朽化した建物だったり、管理者さんの対応も様々ですが、サービス付き高齢者住宅などの一部を除いて、入居者が単独で外出することは許されません。
フラフラっと出て行って帰って来なかったら大騒ぎになりますから。
サービス付き高齢者住宅は、お金が有って、多少の体の不自由が有るためサポートが欲しいけど認知症ではない高齢者が入る施設です。
認知症が進んでいるとはいえ、2人で何とか生活して、自由に出歩いている2人を目の前にあるコンビニにさえ自由に行けない生活をさせると思うと、何か酷いことをしようとしているのではないかと、夫婦で泣きました…
でも、そんな考えは甘いということが後から分かります。両親共にそんな僕らの気持ちなんて、全く考えていませんでした。
考える能力が無くなっているのかもしれませんが…
介護施設に入居を断られる
希望する施設の責任者の方に自宅まで来て貰って面接して頂いたところ
- あまりに足腰が元気
- 言うことを聞かずに自由に動き回る
この2点がネックで、もし受け入れたとしても、1週間以内に施設を抜け出してしまうと思われ、その場合は僕らが自力で探すことになると言われてしまいました。
こういう人はグループホームに入って貰うのが基本で、一部の介護付き老人ホームでも対応可能であろうとのことでした。
僕らが見つけたのは住宅型有料老人ホームだったのですが、これだと出入口のロックが甘いために対応が難しいのだそうです。
両親の状況は見学時に伝えていたし、支援センターの担当さんにも施設の確認をお願いしていたのですが…
本人達を見たら聞いていた以上で、これは流石に無理だと思ったのかもしれません。
「足腰ピンピン + 認知症 = 最も厄介」です。
https://www.minnanokaigo.com/guide/type/https://www.minnanokaigo.com/guide/type/
施設の違いについては、こちらをご参考に。
もう僕らの手には負えない…
施設に断られたのが12/7のことです。
1ヶ月ほど、施設を探したり、介護認定を貰ったり、色んな書類を準備したり、健康診断を受けさせたりとしてきて、あと一息、しかも退去期限まで3週間というところで行き場を失ったことで、僕ら夫婦の心が折れてしまいました…
包括支援センターの担当者さんと通院している病院のソーシャルワーカーさんに電話して、「もう死にそうなんで助けてください!どうにかして貰えないと、もう僕らはあの人達を捨てます!」と訴えたところ、ソーシャルワーカーさんが系列病院への入院を紹介してくれました。
入院の説明を受ける
病院の受付で要件を申し出ると、そこの病院のソーシャルワーカーさんが対応してくれました。
病院のソーシャルワーカーという存在は今まで知りませんでしたが、この手の病院には標準的にいらっしゃるものなのですかね。
最初に紹介されたのは介護病棟で、一人当たりの費用はざっくり
- 治療費用 5万円
- 食事費用 5万円
- 差額ベッド代 5万円
の月15万円でしたが、予算は10万円しか有りません…
ひとり10万円しか無いのですが…と夫婦で呆然としていたところ、奥さんが目の前に精神病棟の案内もあることに気付いて、こちらだとどうなりますか?と訪ねたところ、院内で調整してみますと席を立たれました。
しばらくすると、大丈夫です、お二人とも精神病棟で10万円で対応出来ます!と仰って頂けて、ようやく2人とも安堵しました。
病院での費用は10万円が最低ライン、治療費用はどこでも一緒なので、大きく削れるの差額ベッド代のみで、後は食事代が病院によって多少増減するかもしれません。
ここの病院では、精神病棟なら差額ベッド代がかからないのです。
本来なら精神病棟では無いのでしょうが、前の病院の担当の先生やソーシャルワーカーさんから両親の状況は伝わっていますし、家が無くなる、お金も無いという状況から特別対応して頂けたのでしょう。
これで、年が越せる!
ただし、ここは急性期の病院なので(介護病棟であっても)、3ヶ月後には退院して、別の施設が病院に移らなくてはいけません。
そういう病院だからこそ、急遽の依頼にも対応できたということでしょう。
介護施設に入ることさえ納得していない両親には、入院するなんて秘密です。
特に母親は、「施設には入らない!」と朝、昼、晩と電話をしてくる始末でしたが、もう行き先は決まっているので「はいはい大丈夫。そもそも受け入れてくれるところは無いから。でも、次の診察日は先生の都合で変更になって、病院も違う所だから」と伝えて凌ぎました。
もちろん、次は診察ではなく入院です。
入院当日
2人とも僕が立合う必要があるということだったので、1時間の時間差で手続きを行いますが、母親のキャッシュカードのロックを解除する必要があったので、父親を先にして貰いました。
2人に入院であることを悟られてはいけないので、入院に必要な荷物は前もって病院最寄りの駅のコインロッカーに入れてから夫婦で実家に向かいました。
4人一緒に家を出て、さりげなく家の鍵を預かり、奥さんが母親に付き添って銀行に向かい、僕が父親を連れて先に病院に向かいました。
両親の状況は予めソーシャルワーカーさんに詳細を伝えてあったため、当日の病院の対応も速やかでしした。
病院に着いて父親を診察室に連れていったところで、先生から家が無くなることを考慮して入院することになった旨が伝えられました。
父親は相当驚いていましたが、予想外の展開に逆らうことも出来ずに看護師さんに連れられて行きました。
ひとり目成功!
奥さんからは、銀行で支店長室に通されて、あちらは色々聞きたそうだったが、何とか事情説明無くカードの有効化に成功したとの連絡がありました。
ほどなく病院に現れたところで、母親の手続き開始。奥さんはコインロッカーの荷物を取りに駅に戻ります。
診察では取り敢えず検査入院しましょうと先生に告げられて、何日入院なのかと食い下がるも、検査結果次第だと押し切られ、看護師さんに病室に連れて行かれました。
やれやれ。
その後、父親は息子に合わせろ、母親は帰るとしつこかった様ですが、うまくいなして貰っています。
僕らは彼らの相手なんてしている場合ではなく、まだやることが有るのです。
そうそう、着替えを洗濯に来るのが面倒なので、月1万8千円払ってレンタルをしようとしていたのですが、私物を安くクリーニングしてくれるサービスを教えて貰って、そちらを選びました。
少なくともレンタルより確実に安いため、多くの人が利用しているとのことでした。
家の後始末
素直に施設に入ってくれたら、6畳くらいの綺麗な個室が与えられて、使い慣れたソファーやお気に入りの物を持ち込めたのに、病院行き、かつ、次の行き先も未定なため、家財は全て放棄。
半年前に僕がプレゼントしたテレビと個人情報の入ったパソコンやケータイと最低限の服や下着だけを引き取ります。
その他、個人情報の入った手帳やノート、マイナンバーや年金手帳を探し当てました。
未払いの請求書なども多数…固定資産税といった公的な請求以外は対応しませんけど…
とにかく、丸一日かけて家中を捜索してなんとか完了。
鍵を地権者の不動産屋に郵送しておしまい。
中学から大学まで過ごした自宅と、こんな形でお別れすることになろうとは。
両親には後々、更地になった写真を見せるつもりです。
年が開けたら、安住出来る施設を探す予定です。
基本的にグループホームは地域住民専用となっているのですが、両親の現住所の地域のグループホームは一人10万円では済みません。
そのため、支援センターの協力を仰いで、地方の安い施設を探して貰うつもりです。
僕らはみんなの介護を使って、両親を入れてくれるグループホーム以外の施設を探します。
しばらく探してもどうにもならない場合は、再度入院させて貰うために、病院のソーシャルワーカーさんに相談するつもりです。
病院でも介護施設との繋がりがあると聞きましたし。
親が認知症になった時にやるべき5つのこと
- 預貯金を管理する
- 地域包括支援センターと協力する
- 認知症の病院で治療を受ける
- 要介護認定を受ける
- 限界になる前に声を上げて助けを求める
この5つです。
うちの場合、何度も保険証や印鑑証明の再発行をしていたため、支援センターが見てくれていて、あちらから連絡が来ました。
認知症で通院していなかったら、入院に至らなかっただろうと思うとゾッとします。
病院のソーシャルワーカーさん同士や支援センターの担当者さんは勝手に密に連携を取って話を進めてくれる貴重な方々なので、全てを包み隠さず話して協力して貰いましょう。
次はどうするべきとか、僕らから相談するまでもなく、皆さんからアドバイスが頂けました。
今回無事入院した日にも、ソーシャルワーカーさんから、「よく頑張られましたね。しばらく私たちに任せてゆっくりされてください」と言って頂いた時には、泣きそうになりました。
短時間見ただけでも中々の2人で、2人同時に見なくてはいけない大変さは分かって貰えたようです。
- 両親揃って認知症、又は精神疾患
- 一文無し
- 年金収入が月20万円と多くはないけど生活保護にもならない中途半端
という合わせ技は中々無いと思います。
ソーシャルワーカーの皆さん、支援センターの担当者さん、病院の先生、皆さん口あんぐりでしたから。
僕らだけでは支えきれないことは皆さんご承知で、今後も支援頂けると信じています。
「もうダメです!助けてください!」と声を上げれば誰か助けてくれます。
世の中、まだまだ捨てたものじゃ無いです。
僕らより、というより僕より生真面目にひとり抱え込んで、中には介護離職されてしまう方もいらっしゃるようですが、どうか自分の人生を大切にして欲しいと思います。