iPhone 4になってバッテリーもちが良くなったとはいえ、自動車と違って、電車などのバッテリー充電が難しい環境で遠出をする場合には、やっぱり外部バッテリーが必要です。
iPhone用お勧め外付けバッテリーの再考 - なりなり日記
こちらでもご紹介しましたが、その後のiPhone 4を使っての実機レビューを含めて、まとめておきます。
外付けバッテリーのタイプ
iPhone用の外部バッテリーは大きく分けて
- ケーブル接続タイプ
- 直付けタイプ
- ケースタイプ
の3種類が有りますが、好みにも依るでしょうが、
- 直付けタイプは
- 充電中にバックなどに放り込んでおきたいときに、コネクタ部に負荷がかかって破損したりすることが無いか心配
- 出力電流が500mA程度であったり、容量も少なめのものが多く、iPhoneがシャットダウンした状態からフル充電が出来ないものが多い
- ケースタイプは
- 普段はお気に入りのケースを使っているので、充電のためにケースを付け替えるのが面倒
- iPadその他の機器の充電用に使い回せない
という理由から、ケーブル接続タイプが勧めです。
ケーブル接続タイプ外付けバッテリー一覧
品名 | バッテリー種別 | 電流容量 | 出力電流(max) | サイズ | 重さ | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
ポケットバッテリー 2200mAh | リチウムイオン | 2,200mAh | 1A | 70×34×22mm | 72g | 3,780円 |
ポケットバッテリー 4400mAh | リチウムイオン | 4,400mAh | 1A | 70×54×23mm | 120g | 6,300円 |
BluePack S8 DCA171 | ポリマーリチウムイオン | 3,000mAh | 1A | 100×56×12mm | 104g | 6,980円 |
KBC-L2AS | リチウムイオン | 5,000mAh | 500mA | 62x79x22mm | 130g | 3,873円 |
KBC-L2BS | リチウムイオン | 5,000mAh | 1A | 62x70x22mm | 130g | 5,436円 |
KBC-L3AS | リチウムイオン | 2,500mAh | 500mA | 70x39x22mm | 70g | 3,080円 |
Energizer XP8000 | ポリマーリチウムイオン | 8,000mAh | 1A | 109x73.6x23mm | 225g | 14,887円 |
PES-8800 | ポリマーリチウムイオン | 8,800mAh | 750mA | 99x75x24.5mm | 230g | 9,980円 |
ZAGG sparq 2.0 | ポリマーリチウムイオン | 6,000mAh | 2A | 89×89×25mm | 245g | 9,990円 |
もう少し詳細に見てみます
- ポケットバッテリー 2200mAh
iPhone 4用お勧めバッテリー ボケットバッテリー2200mAhを買ってみた - なりなり日記
こちらで詳細レビューしたように、iPhone 4を丁度1回、シャットダウン状態からフル充電できます。1A出力なので、iPhoneがシャットダウンした状態でも、使用しながらの充電でも、充電ケーブルの種類にもよらずに、安定した充電が可能です。
容量的に大した充電は出来ませんが、iPadの充電も可能です。
iPhoneを1回フル充電出来れば良いのであれば、現時点で一押しのバッテリーです。
- ポケットバッテリー 4400mAh
実機レビューはしていませんが、ポケットバッテリー 2200mAhの丁度2倍の容量をもっているので、iPhone 4をほぼ2回フル充電できるはずです。こちらもお勧めですが、今月中に発売される、KBC-L2BSにはコストパフォーマンス的に劣ります。
- BluePack S8
iPhone 4用お勧めバッテリーBluePack S8を買ってみた - なりなり日記
こちらでご紹介したように、1A出力、かつ、Apple認定商品であるため、iPhone 4を安定して充電できる安心感が有ります。但し、価格の割には、iPhone 4を1.3回充電できるだけですから、コストパフォーマンスが悪いです。
1回のフル充電では物足りない場合には、ポケットバッテリー 4400mAhやKBC-L2BSにした方が良いでしょう。
- KBC-L2AS
こちらは、iPhoneユーザー定番になっていますが、あまりお勧めしません。やはり、500mA出力ではiPhoneの状態や充電ケーブル(特に、巻き取り式が厳しい)によって、安定した充電ができませんし、充電に時間がかかります。今から買うなら、KBC-L2BSにした方が良いです。
- KBC-L2BS
実機は確認出来ていませんが、KBC-L2ASの出力を500mAから1Aに変更しただけの仕様変更となっています。1A出力に対応したことで、ポケットバッテリー相当になったと思われます。
コストパフォーマンス的に、ポケットバッテリー 4400mAhよりも優れていますし、人気のエネループですから、iPhone/iPad用外付けバッテリーの定番になるのでしょう。
- KBC-L3AS
KBC-L2ASの半分の電池容量のものです。こちらは、まだ1Aタイプの発表がありません。やはり、500mA出力ではiPhoneの状態や充電ケーブル(特に、巻き取り式が厳しい)によって、安定した充電ができませんし、充電に時間がかかります。
iPhone 4をフル充電するのに2時間半以上かかりました。こちらを買うのであれば、ポケットバッテリー 2200mAhにすることを強くお勧めします。
以下は、iPhoneを3回以上充電できるバッテリーが欲しい方や、iPadをしっかり充電したい方用です。
- Energizer XP8000
こちらに詳細書かれていますが、USB 5V出力以外に、10.5V、19Vの出力を持っています。ノートPCの充電も想定している様です。そこまでしたい方には良いかもしれませんが、ノートPCのDC電圧は様々ですから、よく調べた方が良いです。
容量的に、iPhoneを4回充電するのは厳しいかもしれませんが、ほぼ4回充電出来るでしょう。
iPhone用はもちろん、PSP、ケータイ、micro USB、mini USBの変換コネクタも同梱されています。
但し、iPhone用のバッテリーとしては高額過ぎて、購入対象にならない方が多いのではないでしょうか。
- PES-8800
MODULE DESIGN LOG: モバイルバッテリー"PES-8800"
Energizer XP8000に比べれば割安に見えますし、コストパフォーマンスは、決して悪くは無いです。iPhone 4を楽に4回フル充電できると思われます。
iPhoneだけでなく、PSP、DS、mini USB用の変換コネクタも同梱されています。
- ZAGG sparq 2.0
zaggstyle.com コンパクトサイズと大容量を実現した、ミラクルな充電器ZAGGsparq 2.0が登場しました。
こちらは、ACアダプターが内蔵されている変わりダネです。便利に感じますが、その分、本体が大きくなってしまっていると思います。
製品説明には、iPhone 4を3回充電出来ると書かれています。
お勧めは?
iPhoneだけでの利用を考えれば、普通は1回フル充電できれば十分だと思います。電車での移動時間がかなり長くて、その間ハードに使いたい場合でも2回フル充電できれば良いでしょう。
私のお勧めは以下の3点です。
ポケットバッテリー 2200mAh
ポケットバッテリー 4400mAh
KBC-L2BS
おまけの細かい話(変換効率のお話)
バッテリー容量を考える上で一つ注意が必要なのは、iPhone 4の1,420mAhも、外付けバッテリーの2,200mAhなども3.7V出力時のバッテリーの容量を表しているということです。
つまり、「iPhone 4のバッテリーは1.42h(時間)」、「2,200mAhの外付けバッテリーは2.2h(時間)」の間、「3.7Vで1Aの電流を流し続ける」ことが出来るのです。
外部バッテリーからiPhoneを充電するには、まず、「外部バッテリーの3.7VをUSBやiPhoneのDOCコネクタの電圧規格である5Vに昇圧」します。電圧変換回路は様々ですが、必ずロス(損失)が生じます。変換回路によっては、変換効率が90%の後半まで持っていくことも可能ですが、バッテリーに内蔵させるような小型で安価な回路では、そうは行かないでしょう。
更に、「5VでiPhoneに入力された電圧を、リチウムイオン電池の充電電圧である4.2Vに降圧」しますが、やはり、ここでもロスが生じます。この変換効率はバッテリー毎に様々だと思いますが、仮に「それぞれの変換効率が80%しかなかった場合には、全体で0.8 x 0.8 = 64%の変換効率」になってしまいます。
つまり、2,200mAhの容量を持った外付けバッテリーを使っても、充電に使われるのは、その64%の1,408mAhとなってしまうため、iPhone 4をフル充電することはギリギリ出来ないことになります。
公表されているバッテリー容量と、iPhoneを充電出来る回数や割合が合わないのは、この様な理由に依るのです。
(追記)KBC-L2BSを購入してみました
一回目、90%充電するまでは、
およそ毎分1%程度でしたが、フル充電するまでは2時間かかりました。
そして、二度目の充電ですが、残念ながら82%止まり。フル充電には至りませんでした。
iPhone 4のバッテリー容量は1,420mAhですから、合計で1,420 + 1,420 × 0.82 = 2,584mAhでした。
KBC-L2BSのバッテリー容量は5,000mAhですから、2,584 / 5,000 = 0.516となり、効率は51.6%しかありません。ポケットバッテリー2200mAhの効率は64.5%有りましたから、意外にもサンヨーのエネループの完敗です。
電圧変換回路のケチり過ぎか?
さすが、サンヨーのエネループという記事で締めたかったのですが、残念な結果に終わりました。
更に追記
Charge Pad QE-PL201/QE-PL101 | iPhone用外部バッテリーの新定番登場! - なりなり日記
エネループの新型Charge Pad QE-PL101/QE-PL201がPanasonicから発売されていますよ!
と、思ったら…
KBC-L54D/KBC-L27D | iPhone用定番外部バッテリーeneloop mobile boosterの新型登場! - なりなり日記
なんと!実は、eneloop mobile boosterの後継機種は、別途KBC-L54D/KBC-L27Dとして発売されたのでした…でも、お勧めは、やっぱり、Charge Padの方です!