こんにちは、なりなり @narinarissu です(^ ^)
docomoにiPhone 6ショック!?
iPhone 6 ゴールド 64GB SIMフリーを予約しました! - なりなり日記
僕はこちらにも書いたように、MVNOにMNPすることを決めているので、もはや三大キャリアに興味も無く、気に留めていませんでしたが、
「ドコモ版iPhone苦戦」に反論 加藤社長、ユーザーに「3つの迷惑かけた」 - ITmedia ニュース
平静を装っていますが、docomoがiPhone 6で顧客を失って慌てているようです。言い訳として、キャリアメール対応とか挙げていますが、今更、そんなもの誰も気にしてないでしょう。
※失礼しました。上記の記事は2013年のものでした(^◇^;)
ただ、今年も苦戦というのは事実で、
日経トレンディネット
この様な記事が有るのは勿論、家電量販店でもdocomoのみ容易に入手可能ですし、BCNなどでの集計結果を見ても、docomoが苦戦しているのは、誰の目にも明らかです。
今回の結果は必然であり、MNPによるdocomoからの流出は、これから本格化すると思います。
docomoの一人負けは、まだまだ続きます。本当の試練の始まりに過ぎません。
その理由や今後の予想を書いてみたいと思います。
ユーザーの要求を知りながら黙殺した
通話料定額なんて求めてない!SIMフリーiPhone + MVNOの音声付きSIMという選択肢を本気で考えてみる - なりなり日記
ここにも書きましたが、iPhoneをはじめとしたスマホを使うようなユーザーは、そんなに通話しないです。お金を払ってまで。
学生などは、多少の通話品質の悪さには諦めをつけて、LINEでダラダラ長電話してるんじゃないかな。
一部の通話をたくさんするユーザーの多くは、既に通話料定額プランに切り替え済みで、今後は積極的に切り替える人は少ないと思います。
そんなことは、キャリアが一番知っています。自分の顧客の誰がどんな使い方をしているかの情報は、全て彼ら自身が持っているのですから。
それでも通話料定額制導入に踏み切ったのは、通話中心のガラケーユーザーをスマホに誘導することで、3GからLTEへ、更には次なる4Gへの切り替えを促進したかったから。
利用効率の悪い回線通話を無くして、全ての通話をIP化、つまりVoLTEにすることによってネットワークを効率化したいのです。
そう、VoLTEはdocomoが言ってるようなユーザーのための通話品質の向上が目的ではなく、キャリアのネットワーク利用効率向上が目的なのです。
昔なら、メーカーに無理を言って、LTE対応ガラケーを作らせたでしょうが、今や、メーカーにそんな余力は無く、言うことを聞いてくれません。
docomoが従来プランを廃止したのは、通話をヘビーに使っているユーザーを定額制に切り替えさせることによって減る収益を、その他のユーザー被せて回収するため。
といったところでしょうか。
結果的に通話品質は上がるので、ビシネスユーザーは喜ぶかもしれませんけど。
iPhone 6の契約前に知っておきたいこと - 2年間の総額ではauがお得に! そのワケは? | 携帯 | マイナビニュース
更に、こちら他で語られていますが、au、SoftBankは通話料定額でない従来のプランを選べるのに対して、docomoだけは機種変であっても、現実的には通話料定額プランしか選べないとなると、docomoから逃げ出すのは必然でしょう。
SoftBankも当初docomoと同じ方針でしたが、孫さんの危機察知能力で、急遽方針転換しました。さすがです。
docomoが方針転換するのは、12月、つまり3Q(10〜12月期)の惨敗が見えてから、期末の決算を見据えて、これ以上のMNP流出はまずいと青くなってからだと思います。
もっといえば、そもそも、通話もほとんどしないし、通信も1〜2GBで十分のユーザーが多いのですから、通話料が従量制で、通信量も少な目という、MVNOと同じようなプランも用意すべきでした。
それでMVNOより少々割高であったとしても、殆どのユーザーはMVNOへは中々流れません。
僕も、その様なプランが用意されていれば、おとなしくdocomoにMNPしました。
何も考えずに、docomoの愚かな選択に、auもSoftBankも追随してしまったのは残念なことです。
こんなやり方は、MNPもMVNOも無い時代なら通用したでしょうが、時代錯誤も甚だしい。
SIMフリーiPhoneが同時発売された
これには、僕も驚きました。
少なくともSIMロック版の数ヶ月後の発売だと思っていましたから。
キャリアも想定外だったでしょう。
ちょうどいい具合に、通話にも対応したSIMをMVNOが準備万端整えて、しかも、au回線のmineoまでサービス開始済みのところにSIMフリーiPhone同時発売のインパクトは大きかったです。
これで、au、SoftBankだけでなく、何社も有るMVNOへのMNPと、選択肢は多数用意されました。
イノベーター層は、躊躇なくSIMフリー +
MVNOという選択をするでしょう。
この状況で敢えてdocomoで普通に機種変するユーザーは、ガチガチの保守的な人か、どうしても家族割りの呪縛から逃れられない人でしょうか。
メーカーを振り回したツケが追い打ちをかける
docomoが中々iPhoneを認めずにガラケーの開発を続けさせた挙句、突如、ツートップ戦略でサムスンとソニーを優遇したと思ったら、一年も経たずに方針転換、今度はサムスン冷遇とiPhoneの導入という変節で、メーカーを混乱に陥し入れました。
戦略の変更はdocomoの勝手ですが、振り回されたメーカー側も、docomoへの対応方針を変えます。
しかも、docomoは完全に下り坂ですから、そんな身勝手を良しとしないのは当然のことです。
メーカーが端末を開発するには、相当の先行投資が必要なのに、突然の方針変更なんて許容出来ません。
au、「Xperia Z3」「GALAXY Note Edge」「GALAXY Tab S」発売へ - ケータイ Watch
各社の思惑は外野からはうかがい知れませんが、結果的にソニーとサムスンが絶好調のauを優先したのは、当然と言えます。
今回のiPhone 6だけでなく、これらの端末を使いたいユーザーもauに流れるでしょう。
更に、サムスンもウォン高や中国勢の追い上げに苦しんで苦境に陥る一歩手前ですし、ソニーに至っては、覚悟を決めて取り組んだスマートフォンで大赤字と、もう、なりふり構っていられない状況です。
恐らく、auから出す端末もSIMフリー端末をソフト的にSIMロックしているだけであって、すぐにでもロック解除出来るものだと思います。
外観上、auの捺印が有ったとしても、その程度を変更してSIMフリー化することは大したことでは有りません。
世界展開しているメーカーは、SIMフリーiPhone 6の様に、何処でも使える端末を作るのが、開発費を抑えるのに有効ですから。
キャリアの土管化は従来の概念に留まらない
ここ何年もの間、キャリアは、土管化、つまりユーザーからの収入が定額の通信費だけしか無くなることを恐れて、docomoのd何とかとか、auのスマートパスとか、副収入を増やそうとしてきました。
それでも、たとえ土管化したとしても、ユーザーへの直売だから、まだ収入は多かったのです。
しかし、昨今の無理な通話料定額プランへの誘導の結果、反発を覚えているユーザーは数知れないでしょう。
この結果、特にdocomoは、メーカーもユーザーも敵に回したことになります。パートナーとカスタマーを敵に回すなんて凄いことです!
これらの要因が合わさって、メーカーが人気端末をSIMフリーにしてMVNOと組んで売り出すことによって、MVNOへのMNPが加速するでしょう。
イノベーター層に続いてアーリーアダプター層のMNP流出が一定数に達すると、本命のアーリーマジョリティー層の怒涛の流出が始まるはずです。続いて、レイトマジョリティ層も出て行き、通話中心のラガード層が残ります。
ある意味、docomoが誘導した通りになるのです。
この結果、三大キャリアは、直売の土管屋から、卸売の土管屋、つまりMVNOに固定費を払うだけの土管屋へと成り果てるのです。
当然、卸は直売より儲けが少ない。
そう遠くないうちに退職金を貰って引退する現経営陣に危機意識が有るかは不明ですが、これは恐らく、三大キャリアの社員たちが恐れているワースケースじゃないですかね。
それでもdocomo、au、SoftBankの会社自体が潰れることは無いでしょうが、特に固定費(人件費)の重いdocomoの収益は、大きく低下するでしょう。
この状況が来年、再来年で顕著に現れるかは分かりませんが、5年、10年後にはかなりの確度で訪れるのではないかと思います。
かつてはiPhoneという大きな流れを読み誤った
日経TRENDY netのいい加減な記事 - なりなり日記
随分前に、こんなことを書きましたが、iPhone 3G発売当時、docomoもauも大手マスコミも、iPhoneはデカ過ぎ、キーボードが無いのは日本人には致命的、おサイフもワンセグも無いなんて有り得ないと、孫さんのSoftBankを除いて、iPhone否定の大合唱でした。
しかし、今やケータイ販売の大半はスマホとなり、日本のスマホの6割はiPhoneの時代となりました。
キャリアの言いなりになって思考を停止して、ガラケーの開発を続けてAndroidの開発を怠った日本のメーカーは、サムスンの独走を許してしまいました。
しまいには、パチもの超デカAndroidも幅を利かせて、iPhoneは小さ過ぎるとか言い出す始末w
その結果、多くの日本のメーカーが市場からの退場を余儀なくされました。
auは運良く結果的に上手く立ち回って今の躍進に繋げ、docomoは一人負けが続いているといっても、まだまだ日本No.1キャリアには違いなく、利益からすると世界に冠たるキャリアです。
しかし、今回は、三大キャリアが揃って、時代の流れを読み誤っていると思います。
孫さんも米国市場への野望にかられて、日本市場には心ここに非ずといったご様子。
今度はキャリアが試練を受ける番です。
今回も何処かが上手く立ち回るのか、全キャリアが卸売の土管屋に成り下がるのか、見ものです。
パンドラの箱を自ら開けてしまったのです。
今更、無かったことには出来ません。
追記
ドコモ“一人負け”で3位転落へ 携帯大手3社、9月中間連結決算出そろう - SankeiBiz(サンケイビズ)
もはや、パートナーもカスタマーも無視して自爆航路をひた進む、巨大戦艦docomoを救うことは、誰にも出来ないかも。
第一弾はdocomoからau、SoftBankへの避難だけど、第二弾はau、SoftBankからMVNOへの避難だろう。
au、SoftBankも対岸の火事では無い。