対象とするのは
- ケーブル接続タイプ
- iPhone使用中でも充電出来る
- iPhoneの内部バッテリーが完全放電の状態からフル充電出来る
という条件を満たす外付けバッテリーです。
iPhone用のお勧め外付けバッテリーについては、以前、上のエントリーで書きましたが、最新情報を元に再考してみます。
iPhone 4の外付けバッテリーに求められる条件
いくつかのiPhone 4の分解記事から、iPhone 4の内臓バッテリーは、3.7V、1,420mAhのリチウムポリマー電池であることが分かっています。
iPhone 3Gの頃から、iPhoneが完全放電した状態や、iPhoneを使用しながら安定して充電するためには、外付けバッテリーの出力が5V、1Aの能力を必要とすることは変わり無いと思います。
注)内臓バッテリーは3.7Vなのに、iPhoneの入力も外付けバッテリーの出力も5Vになっています。
これは、リチウムポリマーを含むリチウムイオン電池の公称電圧が3.7Vでは有りますが、インタフェースとしては5Vが、まだまだ標準的だからということと、リチウムイオン電池の充電電圧が4.1V程度であることから来ているのだと思います。
外付けバッテリーは3.7Vを5Vに昇圧し、iPhoneでは5Vを4.1Vに降圧するのですから、二度の電圧変換による損失が勿体無いですね。
今までのお勧め
一般的に、iPhone用の外付けバッテリーは、サンヨーのKBC-L2ASかKBC-L3ASが良い言われていますし、僕自身も愛用してきたのですが、iPhone 3G、iPhone 3GSと使ってきた僕の経験からすると、一押しではないという結論に達しました。
その理由は、
- パッケージにiPhoneらしき絵が描かれて、正式対応しているように見えるが、言葉では明言していない。
- 出力は相変わらず500mAのままなので、保証出来るわけがない
- 実際、充電中に止まってしまっていたことが何度もある
といったところです。
充電が止まるのは、出力ON/OFFに押しボタンスイッチを使っているせいも有るかもしれません。ポケットやバッグに入れている時に、誤って押されてしまうとか。
何れにしても、このバッテリーの人気は、サンヨーのエネループというブランド力の成せる技なのでしょう。もっとも、本来、エネループはサンヨーのニッケル水素電池を指しているので、リチウムイオン電池であるL2ASやL3ASとは別物なのですが。
使えそうなバッテリーを物色
少し前までのライバルであった、PowerBank Slimは、既に生産中止ということで、新しいバッテリーを物色してみました。使える可能性のある物として見つかったのが下記です。
但し、下段の2つは、Amazonのレビューに品質的に問題が有りそうなコメントが有ったため、対象外とします。
お勧めバッテリーの比較
では、上段の4つの仕様を比較してみましょう。
品名 | ベンダー | バッテリー種別 | 電流容量 | サイズ | 重さ | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ボケットバッテリー2200mAh | pocketgames | リチウムイオン | 2,200mAh | 70×34×22mm | 72g | 3,780円 | |
ボケットバッテリー4400mAh | pocketgames | リチウムイオン | 4,400mAh | 70×54×23mm | 120g | 6,300円 | |
BluePack S8 | dexim | ポリマーリチウムイオン | 3,000mAh | 100×56×12mm | 104g | 6,980円 | |
BluePack S8 DCA171 | dexim | ポリマーリチウムイオン | 3,000mAh | 100×56×12mm | 105g | 8,980円 |
共通仕様
- 出力電圧5V、出力最大電流1A
- 内臓バッテリーの出力電圧は全て3.7V
- iPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4対応を謳っている
deximの2つは2,000円も違うのですが、中味は同じとしか思えません。DCA171の方はApple公認のようなので、Appleの認定料でしょうか(^_^;)
それだけで、わざわざ2,000円多く払うことは無いでしょう。
ということで、3つまでに絞られました。
ここで、iPhone 4のバッテリー容量が1,420mAhであることを思い出した上で、それぞれの特徴と不満点を挙げてみます。
どれも、5V、1A出力のため、iPhone 4が完全放電した状態でも、使用中でも、問題無く充電出来るはずです。
◎ボケットバッテリー2200mAh
- iPhone 4を1回半程度フル充電できる
- KBC-L3AS並のコンパクトさ、というか、KBC-L3ASキラーとして設計されたのでしょう
- pocketgamesという見知らぬベンダーが不安(開発元は別でしょうが)
◎ボケットバッテリー4400mAh
- iPhone 4を3回程度フル充電できる
- KBC-L2AS並の大容量、というか、KBC-L2ASキラーとして設計されたのでしょう
- pocketgamesという見知らぬベンダーが不安(開発元は別でしょうが)
◎BluePack S8(3,000mA)
- iPhone 4を2回程度フル充電できる
- スリム(リチウムポリマー使用のため)
- 姉妹品のDCA171がAppleの認定を受けているという、ベンダーへの安心感
- 少々割高(これもリチウムポリマー使用のためか?)
結局、お勧めは?
正直、甲乙付けがたいです。どれでもいい気がします。
仕方ないので、僕なりの理由付をして、消去法で考えてみます。
何も3回充電出来なくても良いかな、山とかキャンプとかに行くのでなければ(^_^;)
ボケットバッテリー2200mAのコンパクトさも捨てがたいのですが、僕の場合、フルマラソンとかで走る時に、薄っぺらい方が、ポケットに入れやすい気がします。
それに、薄型のバッテリーは買ったことが無い。
という訳で、若干割高ですが、BluePack S8を購入してみます。比較のため、ボケットバッテリー2200mAも購入します。
実際に使ってみてのレビューは、実物とiPhone 4が届いてからのお楽しみ。
これで、外付けバッテリーで悩むのはお終いにしたいところです。
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追記
三洋からKBC-L2ASの後継機種KBC-L2BSが発売されます(2010/10/21予定)。
http://jp.sanyo.com/news/2010/08/31-1.html
KBC-L2ASが5V 500mA出力であるのに対して、後継機種KBC-L2BSは1A出力となって、待望のiPhone正式対応が謳われています。iPhoneがシャットダウンした状態も含めて、安心して使えるようになります。iPadやXperiaにも対応です。
エネループブランドと合わせて、もう敵無しですかね。容量が半分のKBC-L3ASも、1A出力に対応したKBC-L3BSとして出して来るのでしょう。iPhone 4はバッテリーもちが良くなっているので、正直、1回フル充電出来れば十分だと感じています。