iPhoneの代表的なIP電話アプリ Skype、fring、Nimbuzz(3つともAndroidでも使えます)のそれぞれの利点などを比較をしてみようと思い、一般的にはあまり実力の知られていない、fringとNimbuzzを使ってみました。
IP電話サービスのfringが3/1までのキャンペーン実施中!ですが… - なりなり日記
iPhoneのIP電話アプリNimbuzzを試してみた - なりなり日記
ところが、根本的に、fring、Nimbuzz共に3G、Wi-Fiどちらの通信手段で使っても、携帯電話や固定電話などとの通話では、「遅延が大き過ぎて円滑な会話が出来ない」という、料金とか細かい使い勝手以前の問題で有ることが分かりました。
fring同士、Nimbuzz同士ならば、遅延時間は気になりません。fringはノイズか結構多くて音質が劣りますけど。ですから、iPhoneとAndroidやPCとの間で無料通話するなら、評価は変わってくると思います。
※追記
Android(Xperia)のfringと3G回線で通話したら、遅延が大きく、「もしもし」とはなすと、自分の声が「もしもし」と帰ってくる始末で、使い物になりませんでした…
Nimbuzzは、まともに動かない様です。
その場合は、どれを使っても通話料は無料ですから、音質以外の尺度として、
- 友人知人が、どのサービスを使っているか
- バッテリーのもちはどうか
この辺りが重要になるのでしょうが、これらは今回のレビューの対象外です。そもそも、初心者だらけのAndroidユーザーにSkypeは通じても、fringとかNimbuzzとか言っても、説明からして大変です(^_^;)
現状では、iPhoneからSoftBank以外の携帯電話や、固定電話などとの通話料金を節約することが目的であれば、Skypeの一択です。そこで、Skypeの料金体系、使い方、不満点などをまとめてみます。
但し、通話先は国内に限定してお話しします。また、通話料は本日2011/2/27に調査したものであって、将来的に変更される可能性が有ります。
無料のインターネット通話と電話への格安通話 − Skype
最終的にはこちらで確認して下さい(分かりにくいですが…)
対応端末
auとSkypeの提携の影響で、docomoとSoftBankへの正式対応が遅れていましたが、無事、今年1月にAndroid日本語版がリリースされました。
このため、iPhoneから固定電話やSkypeをインストールしていない携帯電話への格安通話だけでなく、docomoやauのAndroid端末との無料通話が実現されています。
正直、docomoのAndroid端末との無料通話に期待する部分も大きかったので良かったです(^_^)
スマホの本格普及は始まっていますから、携帯電話で通話料を取れる時代の終焉は目前です。でもそうなると、固定電話の通話料はどうなるのでしょう?固定電話だけ有料なんて有り得ますかね。
固定電話会社は、インターネット接続料金しか収入が無くなるのか?でも、そうなると、そもそもSkypeも要らなくなるんじゃ?
まあ、いいか。話が逸れました。
まずは、通話料を大雑把に比較
NTTのひかり電話、SoftBankのホワイトプラン、ダブルホワイトプランと大雑把に比較してみます。
固定電話との通話 | 携帯電話との通話 | |
---|---|---|
NTTひかり電話 | 2.66円 | 18円 |
ホワイトプラン | 42円 | 42円 |
Skype | 3.22円 | 17.5円 |
※ひかり電話の携帯はソフトバンク相手
※ひかり電話の月額基本料800円
※Skypeには他にも格安な月額プラン有り
※ひかり電話にも格安月額プラン有り
※ダブルホワイトは携帯電話との通話料半額だけど、月額980円追加必要
※1分間の通話料
注意書きがたくさん有ることからお分かりになると思いますが、料金プランは結構複雑ですが、fring、Nimbuzzが比較対象外になったことで、少し簡単になりました。
少なくとも、NTTのひかり電話並の通話料がSkypeで実現されることは分かりますよね。
どんな人にお勧めなのか
NTTとの契約が無い人
僕がそうなのですが、マンションのインターネットは共益費に含まれていて、1,200円程度と超格安。初期費用500円と月額700円程度の固定費を払えば、IP電話サービスも受けられます。
インターネットの速度は、以前住んでいたマンションのフレッツ光と変わらないです。
この状況だと、わざわざ家電だけのためにNTTの回線を引く気にはなりません。
携帯電話の通話料を安くしたい人
特に、SoftBankユーザーに多いのではないでしょうか?SoftBankユーザーの多くはホワイトプランで契約していると思いますが、この場合、1時から21時のSoftBankユーザーとの通話は無料ですが、その他の時間帯や、docomoやauの携帯電話との無料通話分が有りません。それに、通話料金はびっくりする位高い!
現実問題として、友達の多くはdocomoユーザーという人が大半でしょうから、電話するのをためらいがちです。
もっとも、今時は電話よりメールでのコミニュケーションが多いでしょうけど、それでも電話する必要が有ることがあります。
携帯電話の音質が気に入らない
今の3G携帯電話の音質は、以前に比べれば格段に良くなっていますが、それでも固定電話に劣ります。聞き取りにくくて聞き返すことも有りますよね。
こんな方々は、是非Skypeをお試しください!
余計な固定費や工事の必要も無く、家電の代わりだけで無く、携帯電話の通話料も節約出来ます。
また、電波状態が余程悪くなければ、携帯電話よりは明らかに音質が良くて聞き取りやすいですよ!
て、まあ、ここでSkypeをお勧めしても、僕には何のメリットも無い訳ですけど(^_^;)、僕自身の備忘録も兼ねています。
通話体系を詳細に確認
最初に大雑把に示した料金は、プリペイド料金です。滅多に使わないけど、たまに問い合わせの電話をする時に使いたい程度ならプリペイドで良いと思います。
ここでは、月々、少しは使うよという方のために、月額プランをご紹介します。月額プランは、携帯電話を対象に含むか否かで料金が変わってきます。
固定電話限定
1分間の通話料 | 月額料金 | プリペイドのでの料金 | |
---|---|---|---|
60分 | 2.17円 | 130円 | 193.2円 |
120分 | 1.96円 | 235円 | 386.4円 |
400分 | 1.25円 | 500円 | 868円 |
実質無制限 | - | 690円 | - |
※超えた分はSkypeクレジットでプリペイド料金で支払い
※実質無制限では、月10,000分、一日6時間、一日50件が限度となる
固定電話と携帯電話対象
1分間の通話料 | 月額料金 | |
---|---|---|
60分 | 15円 | 900円 |
120分 | 13.33円 | 1600円 |
※超えた分はSkypeクレジットでプリペイド料金で支払い
こちらのプランだと、固定宛と携帯宛の比率によって、プリペイドプランでの支払いが幾らになるかは変わってきます。
携帯宛の通話がほとんどで、長時間必ず通話する場合以外は、固定電話限定のプランをお勧めします。
プリペイドの携帯宛通話料17.5円/分で、丸々60分通話したとして1,050円、120分通話で2,100円です。
長期割引も有ります
12ヶ月分を一括払いすると25%割引になりますと書かれていますが、少し日本語がおかしいです。
固定電話限定
正確には、実質無制限プラン(3ヶ月まとめで10%、12ヶ月まとめで25%割引)を除くと、料金が割り引かれるのでは無く、無料通話分が延長されます。うまいですね。実質割引ですが、Skypeの収入は減らさない方向です。
長期割引をまとめると
1分間の通話料 | 月額料金 | プリペイドのでの料金 | |
---|---|---|---|
75分 | 1.73円 | 130円 | 241.5円 |
150分 | 1.56円 | 235円 | 483円 |
620分 | 1.00円 | 500円 | 1,996.4円 |
実質無制限(3ヶ月割引) | - | 621円 | - |
実質無制限(12ヶ月割引) | - | 517.5円 | - |
固定電話と携帯電話対象
1分間の通話料 | 月額料金 | |
---|---|---|
75分 | 12円 | 900円 |
150分 | 10.66円 | 1600円 |
電話番号通知も出来ます
オンライン番号を購入すれば、相手に着信番号表示させられますし、固定電話や携帯電話からSkypeに着信出来ます。
国内では、IP電話サービス会社のフュージョンとの提携によって実現しているようです。
日本に居住していることを表明してから、表示される050電話番号から、好きなものを選んで、番号を有効にするを押すと
契約期間 | 合計料金 | 1月料金 |
---|---|---|
3ヶ月 | 2,250円 | 750円 |
12ヶ月 | 7,500円 | 625円 |
オンライン番号は、フュージョンを使う訳ですから、通常の家電代わりのIP電話サービスを使うのと同程度の月額費用が発生するということですね。
但し、スマートフォンなら外でも使えるし、iPod touchやiPadを端末として使うことも出来る点で、利便性が良いです。
僕は、取り敢えずはオンライン番号は使わずにいきます。
注意点
受信が確実で無い
SkypeのiPhoneアプリはプッシュ通知やメールを使った着信通知に対応していません。バックグラウンドで動かしておけば着信出来ますが、iOSのバックグラウンド動作は、メモリーなどの管理上、iOSの判断で勝手に終了させられることが有ります。
バッテリー消費
バックグラウンドで動作させておくと、頻繁に通信が発生するでしょうから、バッテリーもちが悪くなるはずです。
さしあたってオンライン番号の購入を見送る理由は、この辺りに有ります。あまり着信に使えない以上、番号は、相手に表示させることがメインになるのです。着信不可能と表示されるより、着信した側は安心するのは確かですけど。
お勧めの始め方
さて、如何でしたでしょうか?
「やっぱりSkype!」と言われても、「そりゃそうだろ」との声も聞こえてきそうですが… まあ、「やらんでも分かるだろ」より、「やってみてこうでした」と言いたい僕の性格です(^_^;)
利点も有るし、欠点も有りますが、少し興味をお持ちになったなら、まずはSkypeクレジットでプリペイドを購入するか、60分プランに申し込んでみては?
僕は、プリペイドから始めることをお勧めします。
プリペイドは1,500円ずつの購入になってしまいまう代わりに、180日間一度も使わないと失効しますが、そうでなければ少しずつの使用でも残しておくことが出来ます。
それに対して、月額プランは使わなくても繰越等は出来ませんので。
- プリペイドで始めて、必要性を見極める
- 月額プランを決めて、オンライン番号も購入(1年割引使用)
こんな順で始めるのお勧めです。
僕は、まだ1の段階です。
追記
2011.3.11の東日本大震災にて、非常時は、固定電話、携帯電話での通話は役立たないということを改めて実感しました。Skypeは携帯の電波さえ生きていれば使えました。加えて、携帯メールも何時間も遅延が発生してしまい、ほとんど意味なし。代わりにTwitter、facebookが大活躍でした。
よく分からないからと仰る方も、Skype, Twitter, facebookを見直すべきと思います。