なりなり日記

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日経TRENDY netのいい加減な記事


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先日は、むかっとさせられた日経BPの記事ですが、
http://d.hatena.ne.jp/narinarissu/20090623/1245749861

また日経関連で、いい加減な記事が掲載されています。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090629/1027418/?P=4
佐野正弘の“日本的”ケータイ論
iPhoneでは足りない! “タッチケータイ”を日本で普及させるには何が必要か?


こういった記事を読むたびに、「プロの記者の限界」を感じます。

この人は、

  • 実は、iPhoneなど、レビューを書くときに触った程度で、まともに使い込んだことが無い。
  • iPhone 3GS発売直後に普通に褒めた記事では目立たないので、何とか目立つ批判記事を書きたい。
  • そもそもよく知らないから、どこかで聞いてきたような話を書いてみた。
  • docomo寄り、或いは、au寄りの立場なので、iPhoneが使いにくい印象を与えたい。

といったところでしょう。


この記事で、海外では人気が高まっているタッチケータイが日本で普及しない最大の原因が、文字入力のしにくさと決め付けています。

「ケータイ・リテラシーが高く、携帯電話を積極的に利用する層であるほど、携帯電話のキーを使ってメールやWebサイトで文章を書くのに馴染んでいる。
それゆえ、キークリック感がなく文字入力がしづらいタッチ操作は、受け入れづらいという訳だ。」


だそうです。まず、そもそもリテラシーなんて言葉を使って、自分はITに詳しいんだぞなどという、小賢しいアピールをするところが胡散臭い。
ちなみに、リテラシー(literacy)とは、読み書きの能力であり、ケータイ・リテラシーが高いとは、ようするに、テンキー入力に慣れ親しんでいるということです。


記者曰く、タッチパネルでは文字入力がしにくいはずなのに、何故、海外では人気が高まっているのでしょう??

そもそも、人気が高まっている=普及している、なのでしょうか?
現状では、海外でも、タッチパネルより、キー入力の方が人気なのでは?
iPhoneより、BlackBerryのシェアの方が高いはずです。


それと、「クリック感が無く、文字入力がしづらい」とタッチ操作との関連が意味不明ですし、クリック感が無い=文字入力がしづらいというのもおかしい。

クリック感が無いのは、気持ち悪いというのは分かります。ボタンを押しているのに押した感覚が無いのが気持ち悪いということ。それは、直感的には正しいと思います。


でも、僕の周りの人にも、散々同じことを言われましたけど、それは思い込みに過ぎないことを説明し、フリック入力を実際にやらせてみると、おおっ、と目から鱗状態になりました。

iPhoneでのテンキースタイル入力で、普通ケータイと同じ「猿打ち」をしている人など皆無で、普通は「フリック入力」をするので、そもそも、文字入力時に「キーを押す」ことなどせず、「触れる」だけですから、それに対するクリック感なで期待していないのです。


「猿打ち」とは、例えば、「お」を入力する
時に、「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」と同じキーをカタカタ連打することで、iPhoneユーザーの間で、普通のケータイのテンキー打ちをちょっと馬鹿にする時に使う呼び方です。

「フリック入力」では、「あ」に軽くタッチして、そのまま下にフリックすれば、「お」が
入力できます。

どんな入力方法かご存知の無い方は、Youtubeで検索すれば見つけられます。

というか、iPhoneが買える店なら、必ず実機が置いてあるので、聞いて、触った方が良いです。


国内ケータイでは、モックしか置いてないことが結構有りますが、あれは即ち、ユーザーインタフェースなど二の次と認めているということです。


iPhone以外のタッチパネルケータイがぱっとしないのは、このフリック入力が出来ないことと、多くがiPhoneのような静電式を採用しておらず、感圧式を採用しているからです。


フリック入力は、技術的に難しいとも思えないので、他社が採用しないのは特許が絡んでいるのだと思います。


静電式のiPhoneでは、パネルを押す必要は無く、触れれば良いので、そこにフリックによる軽快な操作が生まれます。

感圧式では、圧力を与えないと反応しないので、まず、押す必要が有ります。
よって、フリックするにも、まず押す、そしてフリックという二段階の動作になってしまいます。これでは軽快に操作は出来ません。


多くが静電式でなく、感圧式を採用しているのは、たまに語られるように、静電式では爪で操作が出来ない、タッチペンでの操作に向かない、という理由からと思われます。

爪で操作できないと女性に嫌われる。タッチペンで操作できないと、タッチ操作=ペン操作と思い込んでいる層が敬遠する。ということでしょう。


要するに、これまでの日本のタッチパネルケータイは、全ての層に売り込もうとするあまり、
誰にも相手にされないものになっているということです。

iPhoneは、海外では十分に売れていますし、国内でも意外と売れたといえるでしょう。
国内で大ヒットに至っていないのは、iPhoneに原因があるのではなく、採用したキャリアが
ソフトバンクであったことが主因だと思います。

国内最大キャリアのdocomoが採用していたら、もっとヒットしていたはずです。
知り合いと話をする限り、ファミ割の縛りは効果覿面のようですし、docomo神話も健在です。


キャリアがソフトバンクであるにも関わらず意外に売れたことで、物理的なキーが無いと売れないという、国内キャリアの目論見は崩れ、
大慌てで、iPhoneもどきを出してきたのです。

要は、バッタもんです。

そんな付け焼刃で、何年も先を走っていiPhoneに追いつけるはずも無いです。


国内キャリア、メーカーは、タッチパネルケータイを真剣に売る気があるのなら、まずは、タッチパネルのユーザーインターフェイスをまじめに練り直すべきなのです。


そして、この次に書かれている、この記事での提案がまたショボ過ぎて、もはや言及する気にもなりません。。。


何か、日経関連の記者って、レベル低いです。人材も集まっていないのに、分野広げすぎなのでは??